さて、昨日のエントリーで書いた壊れたハードディスクなのだが、できればデータを救出したい。火花が飛んで壊れたのは基板だから、多くのハードディスククラッシュと違って、ディスクそのものは壊れていない可能性が高い(もちろんデータの一部が壊れた可能性はあるが、物理的には壊れていないだろう)。ならば、基板を交換すればどうにかなるのではないだろうか。

Googleで検索してみると、確かに基板の交換でなおる場合があるらしいということがわかる。ただし、全く同じ型番のハードディスクの場合であり、しかも、型番が同じでもロットが異なればダメな場合があるということがわかった。ということで、まずは同じ型番のハードディスクの入手ということになる。検索してみると、幸いにもこの型番のハードディスクはまだ生産・販売している。ただ、2年も前のこの製品と新品では、当然ロットが違うから、うまくいかない可能性が高い。やはりここは中古を入手すべきだろう。

Yahooオークションを調べて、ほぼ同じ時期と思われる同じ型番のものが出品されているのを見つけた。実勢価格からいけばちょっと割高ではあるけれど、 データの回収ができるならもっけもの、速攻で落札した。これが送られてきたのが昨日のこと。

2つのハードディスクを比べてみると、目視できるところの番号や記号はすべて同じ。製造年月日が壊れた方は12月で、落札したのは9月というのがわずかな違い。「よし!」と思ったが、さらによくみると、製造工場が違う。壊れた方は中国の工場で作られているが、入手した方の工場はタイである。当然、ロットは違うわけだ。それでも、時期が近いというのは一つの希望。あやふやではあるが、やってみる価値はあるだろう。

さて、今回は慎重にいきたい。前回のような失敗を繰り返さないためには、いきなり内蔵するのではなく、まずは外付にしてひとつひとつ確認しながらステップを踏もうと思った。そのための道具として、SATA→USB変換のコネクタがある。電源は、別途、ACからトランスを介して引いてくる付属品がある。これでまず、落札品のハードディスクを外付でつなぐ。最初、ディスクが上がってこずに「不良品を掴んでしまったかな」と思ったが、これは単にフォーマットされていなかったからで、Gpartedで見ればちゃんと認識していた。パーティションをつくれば書き込みも問題なし。これはOK。

では、次に壊れた方のハードディスクである。念のためにこれを外付でつないでみるが、もちろん起動しない。起動しないのはあたりまえだが、慎重に一歩ずつ確認しようと思ったわけだ。しかし、振り返ってみれば、これはすべきではなかった手順。非常にバカなことをしたものだが、なぜバカなことなのかは先を読んでいただければわかる。

ともかくも、これで一方が完動、他方は壊れていることが確認できたので、次に基板の交換。その前に、全く別の壊れたハードディスクがあったので、これで基板を取り外す練習をする。基板の形も接続方法も違うのだけれど、やっぱり練習しただけのことはあったかな。まずはフラット線を止めてあるピンを緩め、次に4本のネジを外す。ネジの規格は星型のものだけれど、なぜかウチにはそれ用のドライバがあったので問題はなし。基板は簡単に緩んだ。ちょっと引っかかりがあるのだけれど、浮かすようにすればすぐに外れる。両方外して交換。

さて、いよいよテスト。まずは電源の投入。電源のスイッチを入れると、あれれ? ウンともスンともいわない。ということは、やっぱりダメだったのかとがっかり。

しかたないので、基板を元通りに交換し直し。その上で、落札ディスクの方に電源を接続してスイッチを入れると、やっぱり動かない。ということは、こっちの完動品まで壊してしまったかなと、情けない気持ちになった。そういうこともあり得るとは、ネット情報であったのだけれど。

ところが、ここでふと思い立って全く別のハードディスクに電源をつないでみると、やはり同様に動かない。これは壊れていないはずのディスクである。ここでようやく状況が理解できた。壊れているのはハードディスクではなく、電源の方なのだ。つまり、最初に壊れたディスクに電源をつないだのがいけなかった。どうやら基板の破損した部分は、断線ではなくショートだったようだ。それも、電源回りに関係のある回路だった疑いが濃厚。ということで、ショートした回路に電源をつないだらどうなるでしょうという、かつては中学校の技術家庭で教えていたような問題。そりゃあ、電源の方が壊れるわな。

しかたないので、別の使っていない外付CDドライブを分解して中から電源を引っ張り出し、これを落札ハードディスクにつないだら、ちゃんと動く。USBでパソコンにつないだら、ちゃんと認識してさっき切ったパーティションも生きている。やれやれ。手間ばかりかかるが、ここでもう一度、基板の交換。壊れたディスクに落札ディスクの基板を装着して、仕切り直し。

ここまで引っ張ったら、なんとかいい結果が出てほしいと思う。夏の暑い夜、汗をだらだら流しながらまずは電源を投入すると、ディスクが回転する音がする。嬉しい。再生するかと思って、USBを接続したが、何も起こらない。Gpartedでスキャンしてみても、全く認識していない。かすりもしていない。ダメ。

ということで、やっぱりロット違いの基板は使えなかったという、ある程度予想できたような結末。分解したとき、基板の下、ディスク側にくっついていた黒っぽい部品に書いてある記号が、2つのディスクで全く違った。ひょっとしたらこの部品の規格違いが原因かもしれない。あるいはやっぱり基板内のROMか何かの微妙な違いなのだろうか。それとも、そういうことではなく、火花が飛んだときに基板以外の部分にまで被害が及んで本格的に壊れているということなのだろうか。シロウトには全くわからない世界だ。唯一間違いのない結論は、今回の交換ではダメだったという、その一点である。

もう一回、ロットの同じディスクを探してオークションをさまよいつづけるという方法は残されている。実際、どういうわけかこの型番のハードディスクは頻繁に出品されるようだ。ちなみに型番はHDT725025VLA380。けれど、使いもしないディスクばかり買い込んでもしかたないしなあ。次回もダメな確率は高いのだし。

いずれにせよ、ハードディスク装着の素人臭い失敗がいつまでも尾を引いている。ほんと、情けなくなってしまう。せっかく、Windowsユーザーを気持ちよくUbuntuに乗り換えさせるチャンスだったというのに。