今回もUbuntuとは関係のない話。

商売上の事情から営業サイトのリニューアルを行った。ドメインも新たにとったことで、旧サイトはそっくりそのまま不要になった。とはいえ、いろいろ都合もあって旧ドメインはそのまま置いておきたい。同じことなら旧サイトへの外部リンクを活かしてSEOの足しにするためにも、サイトはどこかに置いておきたい。旧ドメインのメールアドレスは今後もずっと使いたい。

ただ、これまで4年に渡って使ってきたレンタルサーバーには大いに不満がある。これを期にどこかに乗り換えたい。できるだけ信頼性の高いところがいいし、安い方がいい。欲を言えば無料の方がありがたい。

ということで移転先のサーバーを探していたのだが、下手なレンタルサーバーを契約するよりもGoogleを使った方が信頼性が高いのではないかと思いはじめた。もちろん無料サービスということで無保証現状渡しというリスクはあるわけだけれど、 どのみち私の商売はGoogleなしでは成り立たなくなっている。一蓮托生、Googleに全てお任せしている現状がある以上、さらにGoogleに頼ったところでリスクが増えるわけでもなかろう。

Googleでは、各種サービスに独自ドメインを割り当てることができるようになっている。例えば、

  • Gmail。Google Appsにアカウントをつくれば、Gmailの機能を独自アカウントで利用できる。このアカウントからその他のサービスも利用できるようだが、とりあえず今回は(順序がGoogle Appsの方が後になってしまった関係上)、メールのみの利用。
  • Google Site。ブログとWikiの中間みたいな感じ、あるいはよくレンタルサーバーに付属しているサイトマネージャみたいな感じでサイトを作成するサービスがGoogleにはあるが、これに独自アカウントを割り当てることが可能。以前Google Page Creatorというのを使っていたことがあるが、これはその後継らしい。
  • Blogger。Google買収以前から使っているブログサービスだが、これに独自アカウントを割り当てることが可能。

これらを有効に使えば、下手なレンタルサーバーよりもGoogleの方が強力。欠点といえばFTPでアップロードができないこと。カスタムメイドのhtmlを上げられないので、Google Siteならいちいち手動でページをつくらねばならないし、Bloggerなら(インポートできなければ)ひとつひとつ記事を作成しなければならない。ということで引越し向きではないのだけれど、それはそれで運用方法で考えるつもりなら、これはCMSつきのレンタルサーバーみたいなものといえなくもない。

そこで、実際にどんなふうに使えばいいのかを試行してみようと思った。ただ、現在手持ちのドメインは、新旧ともに商売に使っているわけだから下手な実験で遊ぶわけにはいかない。サイトが見えなくなったりメールが届かなくなれば信用問題になってしまう。そこで、変な話だが、実験用にドメインを一つ取得した。.usドメインがいちばん安くていいのだけれど、ちょっと考えるところあって.comを取得。さて、DNSの設定でGoogleを選ぶのかな、と思ったら、そうではなかった。

最初、なかなかわからなかったのだが、GoogleのHelpをよくよく読めば明解に書いてある。メールに関してはこのあたり、サイトに関してはこのあたりに、ドメイン業者ごとの設定が画像入りで説明されている。私はうっかり英語のヘルプを読んでしまったので「?」と泥沼に落ち込みかけた。商売柄Googleを英語デフォルトにしている落とし穴だったわけだ。

要は、通常のレンタルサーバーのようにプライマリDNS、セカンダリDNSを指定するのではなく、DNSはドメイン業者のものを使う。その上で、特定のサブドメインに関して、Googleのサーバーを指向するように設定するわけだ。具体的には、

  • SiteやBloggerでは、CNAMEを設定する。wwwとかblogとかいった個別のサブドメインを指定し、そのサブドメインがghs.google.comを指すようにする(wwwがサブドメインだとは、今まで知らなかった。無知とは怖いもの)。
  • Gmailでは、MXレコードを設定する。サブドメインは空欄のままで、aspmx.l.google.comその他のメールサーバーを指定する。なぜか私の場合、小文字でなければ通らなかった。ケースセンシティブなのか?

これだけのことだけれど、わかるまでにけっこう苦労した。というのも、DNS関係の変更は変更が反映されるまで相当に時間がかかるので、試行に錯誤してもそれを確認し、次の試行に進むまでにかなり待たねばならなかったからだ。試行錯誤向きではないトピックだった。

Googleの解説には「既存のサービスに変更を加えることなく利用できます」とあるけれど、これは(少なくとも経験不足の私にとっては)真っ赤なウソだった。なぜなら、DNSで指定するのではなく、CNAMEやMXで指定するからだ。たとえば、現在このブログが存在するドメインd-lights.jpは、あるレンタルサーバー業者のDNSを指定してある。もしもこのd-lights.jpでGoogle Siteを利用したいと思えば、いったんDNSの設定を解除し、改めてCNAMEを設定しなければならないからだ。その際、

  • Aにwwwのサブドメインを指定し、これがレンタルサーバー業者のIPアドレスを指すように設定

とすれば、従来どおりのサービスを受けながら、CNAMEで指定したGoogle Siteを独自ドメインで使うことができる。つまり、www.d-lights.jpは既存のレンタルサーバーで、site.d-lights.jpやblog.d-lights.jpはGoogleのサーバーで、同時に利用できるようになる。だから、「既存のサービスを使いながらGoogleのサービスを使えます」というのは100%ウソではないのだけれど、少なくとも素人向けではない。

なんにせよ、これでGoogleに引っ越す準備ができた。あとは運用面で後悔しないように、綿密に計画を立てることかな。こういうことは仕事が暇なうちにやってしまわなければ。