GoogleのChrome OSの話題であちこちもちきりである。いろいろなことをいろいろな人が言っているけれど、要はこれはLinuxから既存のデスクトップ環境を取っ払ってそのかわりにChromeを常時立ち上げておくものだろう。だったら、来年のリリースを待たなくても擬似的に現在のUbuntuで実現することができる。Gnomeからいったんログアウトして、「フェールセーフの端末」でログイン。出てきた端末でchromeと打ち込めば、ウィンドウなしでChromeが立ち上がる。たぶん、Google Chrome OSは、こんな感じ。
ただ、Ubuntuでやった場合、Chromeそのものが開発版ということで、動画も見れないような状態。いろいろと不備がある上、デスクトップ環境なしでの起動だとScim-Anthyが立ち上がらないので文字入力ができない。まあ、スクリプトでも組んでおけば必要なデーモン類は一緒に起動することができるのだろうからそれはたいしたことではないのかもしれないが、Linux用Chromeの完成度がまだまだなのは否定できない。
そして、たぶん、Chrome OSでは、ブラウザからローカルのディレクトリの表示もできるようになるのだろうな。KDEのKonquererみたいな感じになるのではないかと思うのだが、どうなのだろう。
というようなことを考えていたら、「ひょっとしてデスクトップ環境なんて要らないのでは」と思いはじめた。Chrome OSで暮らせるのなら、何もそれを待たなくても、すぐにやってみればいい。ウィンドウマネージャを走らせずにブラウザだけ立ち上げたらどうだろう。
けれど、実際やってみると、これはひどく不便だった。なにせウィンドウがないので、複数のウィンドウを立ち上げるということができない。ウィンドウのスタックがないので、後から起動したウィンドウが前面に貼り付いてしまう。これではちょっと実用に供せない。おまけに、やっぱりローカルのファイルへのアクセスが悪い。何かと不便。
ということで、ウィンドウマネージャの重要性を再認識した。けれど、こんなことをやっていると、確かにウィンドウマネージャの重さが気になってくる。
以前、しばらくデスクトップ環境をLXDEに変更していた。それまで使っていたGnomeが、非力なネットブックであるこのInspiron mini 12で重く感じたからである。LXDEは確かに軽快だったのだが、実のところ、軽快さというのは3日もすれば慣れてしまってわからなくなる。それに、デスクトップが軽いことはアプリケーションが軽いことと即イコールではない。結局のところ、重っ苦しい使い方をすればアプリは重くなるし、負担をかけないように気を遣えば軽くなる。デスクトップを軽量化したことで差が体感できるのは、けっこう限られた場合ということになる。
そして、軽量デスクトップ環境には、それなりの不便さがある。不便さと体感的な重さを勘案して、LXDEよりもXfceの方がいいと考え、Xfce環境に移ったのが5月の末だった。
それからずっとXfce環境でそれなりに快適に過ごしてきたのだが、やはり「重いなあ」と感じることが多くなってきた。ネットブックはもともと非力なので多くを求めるのがそもそも間違っている。仕事に差し支えるのかといわれればテキスト入力中心の仕事にほぼ影響はないのだし、「重い」なんていうのは贅沢でしかない。けれど、やっぱりネットブックにGnomeのような重量級のデスクトップ環境はもちろん、Xfce程度でもやっぱり荷が勝ちすぎるような気がする。
けれど、LXDEは、印象は悪くないものの、前回諦めた経緯がある。それならばと、LXDEのベースになっているOpenBoxでログインしてみることにした。愛想もくそもないデスクトップではあるが、これでブラウザを立ち上げれば、デスクトップ環境なしでブラウザを使おうとしたときよりも格段にユーザビリティが増しているのがわかる。ファイルマネージャはXfceのThunarを使うとして、壁紙はnitrogenというユーティリティを導入して対処。しばらく使ってやっぱりパネルがないとやりにくいと思ったので、Xfceのパネルを起動。これでだいたいは環境ができあがった。早いじゃない。
そう、素のOpenBoxはやたらと早い。これにXfceのパネルを併用しても、オリジナルのXfce環境よりははっきりと実感できるほど早い。気に入った。
だが、欠点もある。多くの欠点は以前にLXDEの気に入らないところとしてあげたものと共通するのだが、パネルとファイルマネージャをXfceのものにしたので、解決した問題も多い。だが、LXDE以上に困るのは、デスクトップ。つまり、デスクトップフォルダないの文書類が、デスクトップ上に表示されないのである。デスクトップは常に壁紙のみ固定。何の芸もない。だから早いのだといわれればそれまでだが、これはちょっと….
だが、早さとのトレードオフだと思って我慢して、しばらくこれで使ってみることにした。この環境で既に数日が経過しているが、悪くない。
ただ、ときどき、サスペンドからの復帰で失敗する。ハイバーネートは今のところいいみたいなのだが、これはちょっと困るかもしれない。