私の仕事は翻訳だから、一般事務系といっていいと思う。その一般事務系の仕事をほぼすべてUbuntuでこなしている。だから、一般的な話としてビジネスにUbuntuを使うのには何ら差し支えない時代になっていると思う。だが、実際にはビジネスの現場は一般事務職ばかりで構成されているわけではない。その典型は経理。どんな小さな企業でも経理をやらないはずはない。そして、経理用のソフトということになれば、Ubuntuというわけにいかなくなる。一般に普及しているソフト(例えば弥生会計)がWindowsにしか対応しないというばかりでない。Ubuntuのリポジトリに日本の企業経理に利用できそうなものがほぼ、ないといっていいいからだ。

もちろん、個人の財務管理ならGnucashやkmymoneyをはじめとしていくつもある。しかし、事業の経理に使えるソフトは(それが個人事業程度の小規模なものでも)、残念ながら見当たらない。もちろん、経理関係のソフトはしょせんデータベースのフロントエンドに過ぎないので、経理とデータベース双方の知識があればOpenOfficeのBaseのようなデータベースや、場合によっては表計算ソフトで組めなくもない。しかし、多くの経理担当者は、そんな面倒で、かつ汎用性のない方法はとろうとしないだろう。

だいたいが、経理ソフトというのは、他の分野のソフトに比べてサポートの有無がユーザーにとって非常に大きいものだ。というのは、経理の細部は、毎年の税務関係法令の変化に影響を受ける。そういった人間的要因による定例アップデートがあることで、経理ソフトはしっかりと固定客をつかんでいる。個別に作成したソフトでは、そんな細部への対応は無理だし、ちょっとしたバグが大きな損失につながってしまう。やはり、日本の経理には日本で開発された日本向けの専用ソフトが必要なわけだ。

ということで、この分野へのLinuxの進出は無理だろうと思っていた。ところが、UbuntuではなくRedhat系のようではあるし、経理ソフトそのものでもないのだが、オープンソースの給与管理システムがあることを耳にした。給与管理といえば簿記、在庫管理等と並んで経理畑必須のソフト。 これがLinux上でも利用できるようになっているらしい。

ひょっとして、遠からずLinuxでも経理ができる日がくるのだろうか。見た感じ、上記の給与管理システムはある程度の規模の企業が対象のようだから、まだまだ狭い世界であるのかもしれないけれど。

どうなんだろう? 経理畑とは遠い私には、いまひとつよく見えない。