ときどき思うのだが、私の使う事務系のUbuntuの主なアプリ(OpenOffice、Gimp、Inkscape、Thunderbirdなど)に、どうしてタイリング機能がないのだろう。それほど頻繁に使いたい機能ではないし、手動操作で対処することもできるのですぐに忘れるのだけれど。

タイリングは、アプリケーションによっては「ウィンドウを縦に並べる」「ウィンドウを横に並べる」といった表示になっている場合もあるが、つまりそのアプリケーションで開いている複数のウィンドウを画面に分割して配置する機能である。たいていはメニューの「表示」とか「ウィンドウ」という場所にある。Windowsではどうなのか知らないが(少なくともExcelにはそういったものがあるようだが)、昔のMacではたいていのアプリでこの機能が実装されていたと記憶している。統合ソフトであるクラリスワークスにはこの機能があったし、AdobeのDTP用ソフトもたいていこの機能を備えていたような気がする。

実際、複数のウィンドウを並べて左右を見比べながら作業する機会はあるもので、そういう場合、Ubuntuならマニュアルでそれぞれのウィンドウサイズを調整して並べることになる。これをワンクリックで実現できれば、確かに便利。統合ソフトであれば、表を参照しながら文書の作成なんてこともできる。

ただ、現実問題としてMacユーザーだったときにこのタイリング機能を多用したかというと、案外とそうでもない。というのは、まずタイリング機能では複数のウィンドウのサイズが同じになるが、実際の作業ではそれぞれ必要に応じて大きくとりたいウィンドウと小さくてもいいウィンドウが存在する。それをマニュアル操作で調整しなければならないのなら、最初からタイリング機能など使わなくても同じ。

さらに、タイリングしたいウィンドウが、実は別々のアプリケーションだと言うことも少なくない。たとえば私は翻訳作業のとき2つのウィンドウを左右に並べることが多いが、その一方は翻訳文を入力していくワープロかテキストエディタ。もう一方は、原稿のPDFだったり、辞書がわりに使うブラウザだったりする。つまり、ワープロやPDFリーダーに個別にタイリング機能があっても使えない。

ということで、タイリング機能はいらないといえなくはないのだが、やっぱりときどき、ウィンドウのリサイズをしていて「ああ、面倒くさい。このぐらい自動でやってくれればいいのに」と思う。どうして昔の(いまもそうなのかどうかは既にわからなくなっている)Macintoshでほとんど標準のようにタイリング機能が実装されていて、Ubuntuでそれがないのかわからない。ひょっとしたらGUIの標準機能がちがうのかもしれない。

ウィンドウサイズは、アプリケーションが管理しているのだろうか、それともウィンドウマネージャが管理しているのだろうか。もしも後者だとしたら、いっそ、個別のアプリケーションから独立したユーティリティとしてタイリング機能が追加できないだろうかと思う。それも、できれば開いている複数のウィンドウから任意の数個を選び出してタイリングしてくれるのがいい。数が多いときは縦横の行と列の数を指定できるのがいいな。等分割でなく7:3とか、一方のウィンドウサイズを現在のままにして空いている部分に残りをタイリングとか、そこまでオプションに入れたら複雑過ぎるUIになるだろうか。

などと下らないことを考えている暇に、ウィンドウサイズの調整ぐらい終わってしまうのだけれど。