HPの複合機のHP Officejet 7210を買ったのはもう2年近くも前になる。複合機だから、プリンタ、スキャナ、コピー、ファクスの機能がある。このうちプリンタとスキャナはUbuntuからあっさり認識したし、コピー、ファクスはスタンドアロンで使ってきた。だから問題はないといえばないのだが、実のところ、パソコンからのファクス送信ができたらいいなあと思ってきた。
パソコンからのファクス送受信は、モデムがあればできる。そのためのソフトもいろいろあって、たとえばUbuntuのリポジトリにはefaxやgfaxのような専用プログラムが用意されている。しかし、現実にはモデムを対応させるのが難しく、私はずいぶん苦労して失敗してきた。
ところが、このHP複合機は、少なくともWindowsからならパソコン出力としてのファクス送信ができる。そこでUbuntuからもできないのかと、購入したころにいろいろやってみた。けれどアウト。もうすっかり諦めていた。
ところがひょんなことからできることがわかった。そのきっかけは、なんとインク切れだ。
だいたいが、インクジェット式の印字では(いや、インクジェットに限らないが)、黒っぽい画像を出力すると大量にインクが消費される。自分のデータを出力する際には気をつけることができるのだが、先日、送られてきたファクスが真っ黒だった。黒字に白抜きの文字というドキュメント。送られてきたものは調整のしようもないから、あっという間にインクが減ってしまい、プリンタの表示部分にアラートのメッセージが出た。
急いでいたのでそのアラートをしっかり確認する間もなく次の作業に移ったのだが、さて、落ち着いてみて、「どのインクが切れていたんだろう?」。もちろん状況から黒インクだというのはだいたい予想できたが、その他のインクの状況はどうなっているのかと気にかかる。減っているならまとめて購入すべきだし、そうでもないのなら黒だけでいい。それを確認する方法は専用ソフトからとマニュアルに書いてある。もちろん、Windows用。
しかし、HPはLinuxへの対応に優れている。確かUbuntuのリポジトリにもユーティリティが入っていたはずとチェックしたら、hplip-gui というのがあった。早速インストール。早速メニューに現れたHPLIP ToolBoxを起動すると、インク残量が確認できた。OK。
さて、これはこれで一件落着したわけだが、ふと気がつくと、メインメニューの「オフィス」のところにHPLIP Fax Utilityというのが現れている。Toolboxといっしょにインストールされたらしい。そこでこれを起動してやると、hp-setupというコマンドを管理者権限で実行しろとのこと。素直にしたがうと、Fax Utilityが使えるようになり、ファクス送信が可能になった。
ファクスは、アプリケーションの印刷メニューから行うのではなく、Fax Utilityから文書を選んで送信する。そういう意味ではちょっと使い勝手はよくないが、これでひとつ懸案が片付いたと思ったら嬉しい。ただ、同じことは以前にも試しているはずなんだけど….