「手軽な画像処理ソフトがほしいねえ」というような話を、どこかでしたような記憶がある。GIMPは万能ツールだけれど、たとえばスナップ写真をちょこっと修正するのに持ち出すのはいかにも大げさだ。トースト1枚焼くのに業務用オーブンに火を入れるような感じ。だから画像の回転ぐらいならnautilusのプラグインや(私の場合ファイルブラウザがnautilusではなくthunarなので)thunarのアクションに仕込んだスクリプトを利用することになる。それはそれでいいのだけれど、もう一声、もうちょっとだけ手の込んだ修正がしたいときなんか、「GIMP立ち上げるまでもないのになあ」と思うことがよくある。昔、Macintoshを使っていたときには、けっこういろんな画像処理ソフトがあった。Seashoreなんかはよく使った。Photoshopまではいかないけれど、よく使う機能は十分にあって、インターフェイスもいい。そういう手軽な画像処理ソフトがほしいなあと、常々思っていた。
そんなところに、Pintaなるソフトを紹介する記事を見つけた。読むと、Ubuntuでも使えるらしい。そこで、公式ページに行ってダウンロード。インストーラーがあって、ダブルクリックすると端末が自動で起動していくつかの質問に答える形式でインストールされる。このあたり、ちょっとWindowsっぽいかもしれない。
さて、メインメニューに上がってきたPintaを起動。メニューが英語なのはとりあえずいいとしよう。画像処理ソフトなんて、どれでも操作性は似たようなものだから、だいたいは見当がつく。画像の回転や自動レベルの調整、リサイズなど、基本的な機能は順調に動くようだ。
しかし、できることがちょっと少なすぎる。たとえば回転は90度単位でしか行えないし、クロップの機能も見つけられない。ファイル形式の指定もよくわからない。このあたりがスナップの修正ではいちばんよく使うだけに、使い道がないかなあという感じ。自動選択ツールやらエフェクトもないけれど、まあそういった処理はGIMPクラスでやればいいので、不要なのだろう。とはいえ、もう一声、いろいろできれば嬉しかったのにと。現状ではテキスト入力もできそうにないが、まあこれはまだまだ開発版だから。
おまけに、これは決して軽くない。monoで動いているのだそうだけれど、けっこうもっさりと起動する。そして、使えば使うほどメモリを消費する。これはFAQにも書いてあったが、アンドゥを無限回可能にしているためだそうで、今後の開発で改善していくとのこと。いずれにせよ、現状で使いやすいものではない。
とはいえ、将来は期待できるかもしれない。というのは、公式サイトに、開発のきっかけとして「Linuxデスクトップ環境でもPaint.netのようなものが必要だと書いてある記事を読んだ」ということがあげられているからだ。ちなみにPaint.netは妻も一時愛用していたWindowsの画像処理ソフト。なかなか使えるという話。つまり、動機としては「GIMPまでのヘビーウェイトじゃない画像処理ソフトが欲しいよね」という私の感覚と同じ。だったら、今後の開発でどんどんよくなっていくのではないだろうか。
とりあえずすぐに常用することはないと思うけれど、期待しながら見守っていきたいと思う。